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牧野富太郎に学ぶ『偏愛細胞と自然との交渉』

2020年09月30日(水)


こんにちは…UNBUILT TAKEO KIKUCHIのWeb担当maxです。
だいぶ秋が強まってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。今朝はすっかり空気が冷たくなりましたね。日照時間と可動力が比例する私にとっては、少しつらい季節を迎えます。あぁ…寒い。…寒い。少しセンチメンタルな気分に駆られながら、お手紙を書きます。暖かい珈琲でも飲みながらお付き合いくださいませ。

理由もなく好きなモノやコト。初めてのはずなのにしっくりくる土地。皆さまにもあるかと思います。私にもあります。初めて抱いた将来の夢は『チューリップ専門店』でしたし、東京に生まれ育ちながらも、物心ついた頃には『高知県こそ我が故郷』と思っておりました。環境こそはありましたが、どちらにも理由はありません。そんなこんな背景をもった私が、またまた渋谷店で運命的に出会った本とある人物のご紹介をしたいと思います。

理由やきっかけもなく細胞なのかもしれない

相も変わらず本と話をつなげるこの流れに退屈なさっている方もいらっしゃるかもしれませんね。実は私もです…。いつもぼーっとしているものですから、ちょっとした計算ミスをいたしまして故郷の師匠に助けて頂いている次第でございます。

あと少しで丸1年前というころ、私は祖母を訪ねて高知県におりました。基本的に毎年、時間ができれば何かと高知県の祖母が暮らす家と山に籠もる時間を過ごしているのですが、ふと、親戚のおばさまに「五台山の牧野さん知っちゅうろ?」と言われました。「知らん」と答えました。これが、後に運命の出会いとなる『細胞ごと植物の愛人として生まれた”牧野富太郎”』師匠との出会いとなります。


高知県高知市五台山(ごだいさん)にある高知県立牧野植物園に連れられた私は、こころから惚れぼれいたしました。もともと温室や植物園などが好きではあるのですが、五台山を丸ごとデザインされたような、そんな景色と、植物から間接的に伝わってくる愛情が、とても美しかったのです。本当は桂浜に行きたかったのですが、とても気に入りまして、また機会があれば、ゆっくりと訪れたいと思います。お近くの方はぜひ行ってみてくださいね。
▶URL:高知県立牧野植物園

そんなことがあってから、UNBUILT TAKEO KIKUCHIに参画し、少し月日が経ったある日。UNBUILT渋谷店にて何気なく本を物色していた時、素敵な装丁と艶やかなタイトル、衝撃的な帯キャッチコピーに惹かれました。手にしたその本が牧野富太郎(著) の『牧野富太郎 なぜ花は匂うか』。なにやら聞き覚えのある名前と雰囲気だなぁ…と、ぱらぱら目次をなぞった途端にあの牧野氏だと気づきました。なんと、UNBUILT TAKEO KIKUCHIでまた牧野富太郎と引き逢わされるとは…。運命しか感じませんでしたので、ご紹介したくなりました方です。
▶URL:牧野富太郎(Wikipedia)

『サステナビリティでもエシカルでも、なんでもない。』

生まれながらに植物が好きで”植物と心中したい男”牧野氏は、『山を半分に縦割りしたい!』『日比谷公園を丸ごと温室にしてはどうだろう!』『もう好き過ぎて気が狂いそうだから山を丸ごとツバキで埋め尽くそう!』などなど。80歳になっても、晩年の94歳になっても、少年のような夢を本気で考え、実現できそうにない自分の財力を呪い、同郷である岩崎弥太郎(三菱財閥の創業者)に夢を託す作戦考察までに行き着く、植物偏愛の激しい人物であったようです。面白いですよね笑。

そんな牧野氏。偏愛細胞が強すぎて、一般的な自然愛好家とは少々違っていたようです。たとえば、ツバキを愛するあまり山を丸ごとツバキで埋めてしまったら、土壌中の成分に著しい偏りができて、愛するツバキはあっという間に衰弱して枯れ果ててしまう。そんなことは彼の知識では簡単にわかるはずなのです。それでも考え、強く(想)思ってしまう。私はどの評論家でもございませんので、なんとも申し上げられませんが、正体不明な魅力に惹かれ始めているのは確かです。


『牧野富太郎 なぜ花は匂うか』 牧野富太郎(著)  平凡社

『植物に感謝せよ』と牧野氏は言います。私たち人間にとって大切な衣食住には植物が欠かせない。人間は生きているから食事をとり、裸であるから衣服を身に着け、雨風を防ぎ寒暑をしのぐために家を建てる。その時に初めて植物との交渉が始まるという言葉にはうなりました。そして植物と人生はとても離すことのできない密接な関係にあって、植物は人間がいなくても少しも構わずに生活をしていくけれども、人間は植物がなければ生活することができない。なんということでしょう。これにはぐうの音も出ない、といった表現が合うようにさえ思えます。

今日では珍しくもなく日常的に、かつ、重要性が高まっている自然環境問題。牧野氏が謳う『人間が植物に服従されている力関係』とは角度が別なのかもしれませんが、考察の価値ありと思われませんか?UNBUILT TAKEO KIKUCHIも深く関係するアパレル業界では『サステナビリティ』や『エシカル』というキーワードが特に飛び交っておりますが、つなげて考察することもできそうです。業界の最前線でデザイナー兼パタンナーを商いとしていた友人が「私たちが存在し、追求し、活動し続ける時点でサステナビリティでもエシカルでも、なんでもない。」と苦悩していた日を思い出しました。その言葉にも深く痛く共感でき、考え深く、私の中に今でも残り続けております。

受注生産を選んだUNBUILTのその先

私たちUNBUILT TAKEO KIKUCHIは、ご注文(オーダー)をいただいてからお仕立てをする受注生産の体制でおります。かつてよりアパレル業界は過剰在庫が大きな課題になっておりますが、『業界内の課題』を解決する選択でもありました。そして、これからの地球と、これからの私たち自身のライフスタイルを考えて出した答えでもあります。ビジネスパートナーである各工場にも負担を軽減できておりますし、不良在庫だからと無駄に処分するようなこともございません。これも、皆さまに、ご注文(オーダー)をいただいてからお手元にお届けするまでに、最短でも10日ほどかかる期間を受け入れてくださっているおかげでございます。本当にありがとうございます。

もう少し深く、そして、改めて考察してみるといろいろと課題はありそうです。受注生産という方法以外にも地球の未来やお客様自身が『サステナビリティ』や『エシカル』であったり『エコ』であったりを実感できることはないのかしら…。シンプルなことほど作り込まれていて難しい、とは良く言ったもので、落ち着いて丁寧に向き合う必要がありそうです。


私が1つ取り入れている小さな行動は1,000mlのスクイズボトルを持ち歩くこと。もともと水分依存症に近いのもあり、とにかくペットボトル飲料を買っては捨てるを繰り返しておりましたが、ペットボトルを捨てる機会と数量が大幅に少なくなりました。あと、お財布にも優しくなりました(•ө•)♡ 資源ごみとして回収されますが、ゴミを出さない期間ができると「あ、少しは自分も地球に優しさをプレゼントできたかしら」なんて思っています。そして、管理人のおじさまの負担も軽減できているならば、それこそ『サステナビリティ』なのか『エシカル』なのか『エコ』なのかなぁ、と、ぼーっと考えております。皆さまもなにか小さな行動されていますか?もし、良いアイディアがありましたら知りたいです。

『Natural=自然の,自然界の…』ではなく『Natural=本質』と訳すお話を聞きました。本当に地球のことや自然と向き合うのであれば、本質を探し出すところからが仕事なのかもしれません。前回に続き、内容がまとまらず論点が散らばってしまいましたが…珈琲でも淹れなおして、リラックスしてくださいませね。

・・・さてと、中二病から抜け出さないと。
『高知県こそ我が故郷』と思っていた井の中の蛙(max)は、初めての1人旅で訪れた『とある土地』によってカラダ全身震えることになるのですが…いつかのお手紙でまた今度。そろそろ本から離れ、ブランド内で1番のセットアップやスーツの素人である私だからこそっ、皆さまに共有できるような、そんなお話もお届けできるように頑張りたいと思います!それでは、ごきげんよう~。

今週のUNBUILT


今週は、もりもりモリモリ開発ウィーク!!いつもUNBUILT TAKEO KIKUCHIのWebサイトを利用してくださっている皆さまに、少しでも使い勝手がよくなったり、情報がわかりやすくなるように少しずつ改修を行っています。皆さまにご意見をうかがえる機会も作れていけたらいいな、と考え中です。そんな開発風景とエンジニアの背中を盗み撮り。(コロナ対策のためピンポイントカットでご勘弁を)



UNBUILT TAKEO KIKUCHI
Web担当 max
Have a good day today and tomorrow :-)


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